タイトル:漢方の学び方
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漢方を効果的に学ぶ

 経絡指圧を実践する場合には最小限の漢方の知識が必要です。ただ漢方の知識と言っても闇雲に覚えてもあまり役には立ちません。また同じツボ療法でも鍼灸の考え方とは若干の違いがあります。指圧療法としての知識が必要です。

漢方は経絡を操作するマニュアル…

 自然現象を理解し説明するために物理・化学があるように、経絡現象を理解しそれを扱うためのマニュアルが漢方です。経絡は目に見えず触れても判らないものです。しかしそれを扱うためには基本的な知識が必要です。漢方には経絡の性質を理解するための内容が書かれていますが、ただ全ての漢方(例えば黄帝内経や難経、十四経発揮など)を細かく学習する必要はありません。経絡に関連した部分を重点的に理解するだけで十分です。

症状を漢方思考で判断する

 またこの知識が必要となる場面は「診断」をする時です。漢方では患者の症状を「漢方用語」に置き換えて判断します。このあたりが肝腎なところで、キチンと置き換えが出来ませんと治療方針が立ちません。経絡指圧は手指を通して相手(患者)の体表からその状態を診断し、さらにその情報を漢方用語に置き換えて吟味するわけです。具体的には局部や全身の状態が「虚」の状態であるか「実」の状態であるかを吟味することです。この判断に基づいて施術が展開されます。漢方の知識はその判別に使われます。

「陰陽虚実」を中心に学ぶ

 それでは何が必要な知識かといえば、それは「陰陽虚実」の考え方です。経絡はこの考え方が知識としてありませんと深く理解できません。更に言えば、虚実の状態とはどのような皮膚の状態なのかを具体的に知ること。そしてそれをどのように刺激すればどうなるのかを理解しておくことなのです。ここが漢方学習のポイントです。

指圧に役立つ漢方の参考書

 漢方を学ぶにあたって何か参考書はないのでしょうか。経絡指圧では施術の性格上、鍼灸系のものより湯液系のものの方が参考になるようです。そこで当会では創元社の「漢方医学の基礎と診療(西山英雄著)」を薦めています。この本は湯液のための初心者用に編集されたもので、初めて漢方を学ぶ者にとって難解な漢方の概念を分り易く解説してあります。また漢方の基本的な考え方から湯液の処方の仕方までを具体的に漢方理論に則って記述されています。これ一冊で漢方の基礎は指圧師としては十分です。ただ残念な事に現在絶版になっており、古書店で入手する以外入手方法がありません。

創元社:漢方医学の基礎と診療