Top >> 臨床技術を磨くには
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 臨床の指圧とは病的症状を訴える人に指圧をすることです。普段はあまり経験がない事で、いざその現場に遭遇すると腰が引ける人もいるでしょう。しかし心配はいりません。これまでの経験から、キチンとした指圧をしていれば不測の事態に遭遇する事はまずありません。事故が起こることもないです。それよりも「指圧がこんなに効くのか」と驚く場面の方が多いです。ですから基本を身につけた方は指圧の臨床に果敢に挑んで欲しいのです。

 新しい指圧を覚えたら、まず周囲の人を相手に練習してみることです。その場合その人が病気であるなしは関係ありません。その技術に使いなれる事が必要です。指圧の技術は単純なものが多く、セミナーで身につけても復習をしない人が多いのです。しかし身内を相手に数回復習して技術を確認しておくだけでも大きな差になって現れてきます。
 また施術ではまず「丁寧」を第一に心がけて下さい。手馴れていないうちは、その施術がぎこちなかったり上手く行かなかったりします。そういう場合は施術が雑になりがちです。実はこれが初心者が陥りやすいポイントで、初期の段階で雑なクセを身につけてしまうと後々まで抜けません。指圧はぎこちなくても結構です。まず「丁寧」な施術を意識して行うことです。これだけで治療効果が期待できます。

 治療室には様々な方が、様々な症状を訴えて来院します。この様々な訴えにどのように応じたらよいのか。これが治療師の悩みでもあるのです。そこで「技術の幅を広げる」という名目で様々なセミナーに参加する…。しかし思ったほどには身に付かないものです。ではどうすれば良いかです。一般的には個々の症状に応じた指圧を処方するのが普通です。しかし指圧では全ての患者さんに同じ「全身指圧」の形を施します。なぜそれで良いのかと言うと、全身指圧にはあらゆる指圧治療に必要な押圧部位が入っているからです。だからもしその症状に対する指圧法の見当が付かない時は「全身指圧」だけ行えばよい。それだけで効果が出るものです。そして「全身指圧」を継続しているうちに、段々ポイントが見えてきます。その時にパターンを少しずつ変えて行けばよいわけです。

 全身指圧などを通して施術の感覚が掴めて来たら、次に「お腹」の状態を観察しながら指圧をします。すると「病気の軽重」や「予後の状態」が自分で判断出来るようになります。これは漢方医学の腹診法に準拠した方法ですが、実際日常の臨床に活用してみますと驚くほど見立てと症状が合致するものです。そのやり方はシンプルで誰にでも出来ます。ただこれも頭で理解するのではなく、実践を通して感触を掴まなければなりません。
 この診察ができるようになると、まず自信を持って指圧ができるようになります。患者さんの訴えの強弱に惑わされる事なく、自分の判断で施術ができます。ここまでが臨床の一応の目標レベルでしょうか。あとは経験を多く積み勉強し、どんどん自分の技術をブラッシュアップして下さい。