指圧がマッサージと違う所は、「経絡」と呼ばれるツボのラインを施術する所です。これは漢方医学で昔から伝わっている施術法です。例えば目が疲れると背中から腕にかけて経絡反応が出てきます。この時その経絡に沿って指圧しますと、目の疲れを簡単に取る事が出来るのです。このセミナーでは経絡の性質を実感し、その効果を引き出す体験をしてもらいます。

経絡とは触れても分からないものです。しかし不思議な事に本人のやる気や熱意は経絡には的確に伝わります。キチンと丁寧に施術した指圧は、必ず効果があるものです。あまり細かい事は考える必要はありません。ただ施術に集中して、相手の症状の緩和を考えてやればいいのです。あとは経絡がその想いを患者に伝えて治してくれます。この意味もセミナーで治療体験を積んで行くうちに、自然と分かって来るでしょう。

経絡は手指で同時に二箇所圧すことで掴み易くなります。指圧ではこの性質を利用して効果を引き出します。取り合えず様々な治療のパターンを通してやり方を覚えてしまいましょう。あとは機械的に繰り返し身体に沁み込ませます。経験が無くとも大丈夫です。このセミナーでは効くための指圧操作のポイントをアドバイスして行きます。

経絡指圧と言っても別に難しいものではありません。お腹が痛いとき自然に手がお腹をさするように、それは自然な手当てなのです。難しく考えず自分の感性に身を委ねるようにすれば、誰にでも出来るものです。中級セミナーでは初級セミナーを終了された方を対象としていますが、段階を踏んで行くうちに指圧の楽しさを実感される事と思います。

経絡は実際に描いてみると良く分かります。受講生にモデルになってもらい胆経を引いてみました。結構リアルでしょう?

お腹の硬さは人それぞれ。隣同士触ってみましょう。どうです?違いが分かるでしょう。これが腹診法の基本です。

経絡を引く時は「経絡の実感」の技術を使うと誰でも簡単に引けます。写真は顔の大腸経を引いている所です。

経絡は見えませんが実感できるんですよ。ほら感じる所にシールを貼ると…心包経になりました。これは誰でも出来るんです。

経絡と治療重点部位の説明。上半身に出た症状は上半身で取ります。つまり腰、背中、腕、首が治療部位になるのです。

ほら、ここが重点部位。ここにコリや圧痛がでています。ここは胆経が走っていて、症状は胆実です。この人は目の使い過ぎのようですね。