経絡指圧は故増永静人先生によって創始された指圧法で、医道の日本をはじめ幾つかの出版社からその著書が出版されております。その技術は他の指圧法と比べて非常にユニークな指圧法で、とくに証診断を中心に据えた臨床的な技術は私たち治療家の目指す技術とも一致しています。ただ知名度に反して実践している施術家が非常に少なく、なかなか実際の技術を目にする機会がないように思います。実際、指圧で経絡が補瀉されますと、難症の病気も意外と短期に軽快する事も多く、それも鍼灸と比べ難しい技術や熟練を要しないので、比較的取り組み易い技術と言えるでしょう。

当会では20年前よりプロや一般の方を対象とした経絡指圧セミナーを開いており、現場で役に立つ技術を紹介して来ました。当会の経絡指圧は生前増永先生が残された経絡指圧をそのままの「形」で残しています。ですからこれまで書籍を読んで疑問に感じた事柄なども、今回実際に体験する事で解決する事も多いと思います。経絡指圧では基本の三原則をきちんと守る事が大切で、この三原則を踏まえて「全身指圧」で押圧技術を練り、次に続く漢方の「切診」や「証診断」へと技術を繋げて行くのです。とくに当会の実務家セミナーでは「出来る事」と「出来ないこと」を明確にして、実務に役立つ内容を目指しています。

「経絡…、でも何か難しそうだなあ」と思っているかも知れません。これまで経絡治療などやった事がない人も多いと思います。でも大丈夫。それは指圧の基本はリラックスした圧をただ心地よく相手に伝えれば良いからです。それだけなら難しい熟練など不要で、相手の気持ちを汲み取るように指圧をすればいいのです。むしろ邪念のない初心者の方ほどこの境地にスムースに入って行け、そして経絡を響かす事が出来るのです。その感触が掴めたら、次は「全身指圧」を覚えます。すると…思いもよらない効果を体験できるはずです。このあたりはスポーツを覚えるのと同じ感覚で、難しく考えずに楽しみながら覚えば誰でもマスター出来ます。

下記の要領で夏期一日セミナーを行います。必要事項を記入の上、直接当会までお申し込み下さい。

医道の日本誌6月号に院長の投稿記事が掲載されています。